
東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。
今回はYouTubeの視聴者の方からご質問をいただきましたので、その質問に対する回答をしていきたいと思います。
質問内容
いろいろな動画で「死ぬか生きるかは西洋医学、慢性病は東洋医学」とおっしゃっていますが、1つお尋ねしたいことがあります。
慢性病は文字通り治りにくい病であることは承知しているのですが、症状が悪化したり、命にかかわったりするものではないのですか?
動画解説「なんとなく不調について」
西洋医学と東洋医学の得意分野
私は、医療全体を見たときに、西洋医学・病院は外科や救急救命、細菌感染症、検査、透析など、命にかかわる部分が得意だとよくお話ししています。
一方、東洋医学は慢性病を得意としています。
慢性病は多くありますが、西洋医学では対症療法になりがちです。ですので、命にかかわる部分や外科的な治療は西洋医学、慢性病は東洋医学に任せてみてはいかがでしょうかとお伝えしています。
この点については、私自身、絶対なる自信と確信を持っています。
慢性病が悪化する可能性
これを踏まえたうえで、質問者様のおっしゃる通り、慢性病で症状が悪化していくと、命にかかわることもあると考えます。
例えば、学生の時から生理痛がひどく、痛み止めやピルを服用して何とかしのいでいた方がいたとします。その方が20代、30代になり、子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症を発症し、その状態が進行して子宮がんにまで至ることもあります。東洋医学的な視点からすると、このような可能性も考えられるのです。
子宮筋腫の方の多くは、もともと生理痛や生理不順、PMSなどの婦人科系のトラブルを抱えています。このような不調の結果、子宮筋腫などを発症し、子宮がんにまでなる可能性もあるのです。「火のない所に煙は立たない」ということわざがあるように、原因となる状態があると、その先のリスクにもつながってくるのです。
ですので、生理痛などの慢性的な不調がある段階で改善してしまえば、その次のステップに進むことは避けられると私は考えています。つまり、生理痛がある10代のうちに改善できれば、子宮筋腫や子宮がんに進むリスクを減らすことができるのです。
世の中には、ピルを服用している方が多くいます。しかし、ピルを服用している方にお話をうかがうと、生理痛は緩和されるものの、偏頭痛や肩こり、倦怠感などの体調不良を抱えている方も多いようです。
私としては、生理痛が改善できれば、その他の不調も自然と解消されると考えています。
慢性病の段階で早めの改善を!
このように考えると、慢性病の段階で早めに改善しておくことをオススメします。
慢性病を放置していると、やがて命にかかわる重篤な病気に発展してしまう可能性があるからです。したがって、質問者様がおっしゃっていることはまさに的確で大正解であり、「早い段階で改善してしまいませんか?」というのが私の意見です。
長く続く不調は、東洋医学であれば改善が可能です。例えば、高血圧も病院では「一生、降圧剤を飲み続けてください」と言われる場合が多いですが、果たしてそれが安全かというと、必ずしもそうではありません。実際に医師に確認したことや、書籍にも記載されていることですが、降圧剤が出回るようになってから、認知症や脳梗塞の増加が指摘されています。
ですので、西洋医学でおさえるのではなく、降圧剤を服用しなくても良い体を食事や運動、睡眠、あるいは鍼灸や漢方、東洋医学でつくることが重要です。降圧剤が不要な体づくりは、薬を服用しなくて済むだけでなく、さまざまなリスクの軽減にもつながります。
このような視点から、東洋医学が担っているのはプライマリ・ケアだと言えます。重篤な疾患になる前の不調を扱うことを東洋医学は非常に得意としています。慢性的な不調を放置しておくと、やがて本格的な西洋医学の介入が必要な状態へと進行してしまいます。
このような解説でご理解いただけたでしょうか。ご質問をいいただき、ありがとうございました。