1日3食食べると健康に悪いのか?

女性

東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。

  • 「健康のためにはたくさん食べなくてはならない」
  • 「栄養を多く摂らないと元気になれない」
  • 「朝はしっかり食べないといけない」

このように思っている方は、たくさんいらっしゃると思います。

しかし、東洋医学ではこれを良しとはしないのです。そこで本日は「13食は健康に悪いのか」というテーマで、東洋医学の視点からお話ししていきます。

【動画解説】1日3食は健康に悪いのか?

五臓六腑を酷使する3食の食事

五臓

私も以前は朝食を摂らない人をみると、不健康だと思っていました。さらに言えば、「何で朝食を食べないのか」とだらしなささえ感じていたのです。しかし、東洋医学を学んで実践すると、1日3食摂ることは実はあまりよくないことがわかってきました。これは1日3食だと内臓が休まらないからです。

朝食、昼食、夕食と3食べると、内臓は休まる時間がありせん。ずっと働きっぱなしになるということは、食べ過ぎで五臓六腑が酷使され、疲れてしまいます。ですので、東洋医学を実践するものとしては「13食は健康にはよくない」とお伝えしたいです。 

朝食は不要!!

朝食

東洋医学では、排せつの時間です。朝は目ヤニが出たり、口の中がベタベタしたり、大も小も出ます。朝は身体のベクトルが外向きになっていますが、食べる行為は摂取なので内向きになります。つまり朝ごはんを食べることは、自然の流れに反しているわけです。

これは、身体の自然な生理作用に反することになるので、朝は排せつの時間と考え何も食べないのが望ましいでしょう。ただし 朝食を摂らないとしても、水分補給は必要です。ただ、水分補給といってもスープや味噌汁、スムージーなどを敢えて摂る必要はなく、水や塩を舐める程度かお茶だけでも十分だと思います。

夕食はしっかりと

食事

夕食については少し西洋医学的な話になりますが、午後8は血糖値を下げる働きのあるホルモンであるインスリンが最もよく出る時間帯です。そのため、夕食が1番ボリュームのあるものを摂ることをオススメしています。

ただし、ボリュームがあるといっても「腹八分目、医者いらず」という言葉がある通り、大量に食べるのが良いわけではありません。つまり総合すると「朝は食べない、昼はほどほどにする、夜はしっかりと食べる」が東洋医学的にバランスの取れた食事のしかたなのです。

インスリンの働き

糖尿病

先にもお話しした通り、インスリンは血糖値を下げるホルモンです。でも実は血糖値を上げるホルモンは7もあります。しかし、血糖値を下げるホルモンはインスリン1つしかありません。

今現在、日本国内では血糖値が高い状態が続く糖尿病の人が増加しています。なぜ糖尿病の人が増え続けるかというと、人間の身体はこの地球上で何百万年、何万年と生きてきた中で、たくさん食べることは想定されていないからです。

血糖値を上げるホルモンは7つあり、下げるホルモンが1つしかないのも、長年人間が生きていくうえでたくさん食べた経験がほとんどないことを意味しています。これは現代に生きる人間に飽食の経験がほとんどなく、このような身体の構造になってしまったからです。

つまり私たちは飢餓には強く、小食を想定した身体になっているということがわかります。そのため、たくさん食べてしまうと血糖値を下げるホルモンはインスリンしかないので、いくら頑張っても血糖値を低下するスピードが追いつけません。その結果、糖尿病の人が増えてしまうのです。

ドイツの食にまつわることわざ

ドイツ

ドイツには「12食は自分のため。もう1食は医者のため。」ということわざがあります。これは、2食は自分の身体のためになるが、3食目を食べると病気になるので医者が必要になるからです。3食食べると医者が儲かるという、やや皮肉をこめたことわざをご紹介しました。

日本が1日3食となった諸説

江戸時代

日本では長らく12食の食習慣でした。しかし、江戸時代に大火事があった際に日本全国の職人を集めて、早急に修復するために不眠不休で作業にあたらせました。

この時に1日2食ではお腹が空いてしまうので、3食になったといわれています。

また、明治時代に街灯の普及により外で活動する時間が長くなったため、エネルギーを補給するために3食になったという説もあります。ほかにも発明家のエジソンがトースターを開発し、トースター販売の宣伝のために朝食を普及させたという説などもあります。

まとめ

食事の回数に関してはさまざまな説がありますが、いずれにしても日本人はもともと2食の歴史を持っていました。日本人だけではなく海外の方も含めて、13食は食べすぎです。

外国の方だからといって、血糖値を下げるホルモンが数種類あるわけではありません。人間はあまり食べないことを想定した生き物であり、その期間も相当に長かったことを知っていただけたらと思います。

本日は「13食は健康に悪いのか」について、東洋医学の視点からお話ししました。私自身は、3食食べることは身体に悪いと思っています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

石丸昌志