東洋医学が推奨する油について

油

東洋はり灸整骨院の石丸です。

これまで東洋医学が考える「体に良い食品・調味料」についてこれまでお話しさせていただきましたが、今回は「油」についてです。

ぜひご覧ください。

体にいい油とは? 解説動画

油は体に悪い?

女性

油というと肥満を招く、ダイエットの大敵だと思われがちです。

しかし、故鈴木その子氏の「油抜きダイエット」を実践して肌がボロボロになった人が続出したことからもわかるように、油は皮膚の潤いを保つ大切な栄養素です。

人間の細胞を作り、体表面から水分が蒸発するのを防ぎ、ツヤツヤな黒髪を作るのも、すべて油の力なのです。

油は日常的に使うものですから、ぜひこだわって選んでいただきたいと思います。

サラダ油は危険?

サラダ油

一言で油といっても、動物性、植物性、化学的に合成された油などたくさんの種類があります。

普段使われる「サラダ油」は、

  • キャノーラ
  • 大豆
  • トウモロコシ
  • 綿実
  • 米ぬか

などから作られていますが、元々はサラダにかけるために欧米で考え出されたものです。

常温・低温でも滑らかさを保つために精製されており、その際に化学薬品などが使用されます。また、さらに前の種子から油を取る段階でも使用されることが多いため、決して健康に良いものではありません。

東洋医学が推奨する3つの油とは?

油とスプーン

東洋医学が推奨する本物の油は、

  1. 胡麻油
  2. 菜種油
  3. オリーブオイル

の3種類です。

ぜひこの3種類を選び、毎日の食生活に役立てていただきたいのです。

偽物の油には要注意

女性

今の食用油は、溶剤を使用した化学技術で製造されているものがほとんどです。

発がん性があるとされるヘキサン、ベンジン、ベンゾールなどが使用され、さらに消泡剤、脱色剤、脱臭剤、酸化防止剤などが添加されます。

その過程で「トランス脂肪酸」という有害成分が作られますが、低コストで大量に製造できるため、多くのメーカーで化学製法が採用されています。

また、水素を添加したものも多く、酸化しづらくなる代わりにやはりトランス脂肪酸が増えます。

トランス脂肪酸について

トランス脂肪酸

以前、

  • マーガリン
  • ショートニング
  • フライドポテト
  • ポテトチップス
  • カップラーメン

などにトランス脂肪酸が多いということで、騒ぎにもなりましたね。

トランス脂肪酸は細胞の働きを狂わせ、ビタミンを消費してしまいます。

がんや心臓病の原因になることも明らかにされており、今やアメリカでも禁止されているのに、日本ではほとんど問題視されていません。

「欧米人に比べ消費量が少ないから」、というのは建前で、「企業への影響が大きいことから」、というのが本音のようで、表示義務すらまだありません。

WHOの推奨する摂取量

WHO(世界保健機関)はトランス脂肪酸の摂取量を1日の総カロリーの1%未満と推奨しています。

ところが東京大学など8大学が調査したところ、30~40代の女性の約3割が1%以上摂取していたそうです。

そんな危険な成分を含んだ油を摂取し続けて問題ないと思いますか?

どんなに良い食材を揃えても、調理の際にニセモノの油を使用したら何の意味もなくなってしまいます。

本物の油が安心な理由とは?

オリーブオイル

  • 胡麻油
  • 菜種油
  • オリーブオイル

は自然素材から抽出され、抗酸化作用のある油です。

化学的製法や添加物を一切使用せず、国産の材料で昔ながらの製法を守り続けるメーカーのものを購入しましょう。

胡麻油にはゴマグリナンという成分が含まれ、特に抗酸化用に優れ、体内の活性酸素を抑制し、肝機能を高める働きがあります。ごまの栽培は手間がかかる割に収益性が悪いため、現在ごまの自給率は0.1%といわれています。

しかし、健康のことを考えたら、国産の胡麻で作られた胡麻油を選びましょう。

選ぶなら国産の油

また、国産の菜種油は古来の玉締め製法などで作られ、動脈硬化を防ぐオレイン酸や骨を丈夫にするビタミンKが豊富に含まれています。

大手メーカーの安価油は、遺伝子組み換えされたカナダなどの菜種から作られたもので、発がん性が指摘されていますので、非常に危険です。

オリーブオイルにもオレイン酸が含まれ、活性酸素を除去したり血管を丈夫にする働きがあります。

お勧めは、国産の小豆島(しょうどしま)産のものです。

日本で唯一オリーブオイルの栽培に成功したのが香川県の小豆島で、今では多くの製造業者が生産しており、それぞれ特徴があります。

本物の油と出会うには?

石丸昌志

本物はどれも決して安くはありませんが、それだけの価値があります。

本物は自然食品店や通販などで購入できます。色々なサイズや種類があると思いますので、まずは小さめのサイズを買い、実際に自分の味覚に合うかどうか試すことをお勧めします。

外国製のオリーブオイルには注意

なお、海外産のオリーブオイルには注意しましょう。日本はオリーブオイルに関しては後進国です。

まだ法的規制がないため、他の国では認められない品質のものでも「エクストラバージンオリーブオイル」の名称が使われて輸入されていると聞きます。

おわりに

いかがでしたか?

体の不調は、こういった調味料や食材が大きく関係しています。

東洋医学の鍼灸院である東洋はり灸整骨院では、お客様にこういったお話をさせていただき、不調を改善するための食材選びに関してもアドバイスしています。

体調不良などでお悩みの方は、ぜひ当店にご相談ください。