eGFR低下は改善できる?東洋医学でできる腎臓ケア【鍼灸師解説】

腎臓

東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。

今回は「eGFRが低いと言われたら東洋医学で何ができるのか?」と題してお話ししたいと思います。

eGFRは腎臓の状態を示す大切な指標です。数値が低い場合は、まず病院での管理が必要になります。そのうえで、東洋医学を組み合わせることで、体の機能を高める方向からサポートできる可能性があると考えています。

こちらでは、病院での管理を前提としたうえで、東洋医学でできることをお伝えします。

eGFRとは何か?

健康診断

eGFRとは、腎臓のろ過能力を示す数値です。

腎臓は血液をろ過し、不要な老廃物を尿として排出する働きをしています。体内のフィルターのような役割を担っている臓器です。

eGFRが90以上であれば正常範囲とされ、60未満が3か月以上続く場合は慢性腎臓病の目安とされています。また、15以下になると透析が検討される段階に入ります。

数値の判断や今後の方針については、必ず専門の医師に相談し、指示に従ってください。

西洋医学と東洋医学の考え方の違い

東洋医学と西洋医学

eGFRが低い場合、病院では西洋医学的観点から血圧や血糖の管理、減塩などを通して腎臓への負担を減らす取り組みが行われます。これは悪化を防ぎ、進行を遅らせるために大切な取り組みです。

一方、東洋医学では腎の力を高めるという視点を持ちます。負担を減らすだけでなく、体の生命力や機能そのものを底上げするという考え方です。筋トレで体を強くするイメージに近いと言えるでしょう。

東洋医学でできる腎ケア

東洋医学でできる腎ケアを4つほどご紹介します。

① 鍼灸で腎を整える

鍼灸

東洋医学では、五臓六腑(肝・心・脾・肺・腎)のバランスを整えることで体全体を調整します。この中でも腎は生命力の土台とされており、腎の働きを整えることは非常に重要です。鍼灸では、この腎の状態を整えることを目指します。

② 漢方という選択肢

漢方でも、東洋医学的な腎を補う考え方があります。体に合ったものを選ぶことで、数値の安定につながるケースもあります。

③ 食養生(東洋医学的な食事)

黒ゴマ

ここでいう食養とは、単なる減塩などの西洋医学的な食事制限とは異なり、「腎を補う」視点での食事です。

オススメとされる食材は以下のようなものです。

  • 黒ごま
  • 黒豆
  • 種子類
  • 海藻

また、五臓の色体表では、腎は唾液と関係するとされており、よく噛んで唾液を出すことは、腎を養うことにつながると考えられています。

腎臓の数値は加齢とともに低下する傾向にありますが、これは唾液量の減少とも関連づけられます。赤ちゃんは唾液が多いですが、お年寄りになると唾液の量が減り、お茶がなければ食事を飲み込めない方も少なくありません。このことからも、腎と唾液には関係性があると考えられています。

よく噛む、梅干しを食べる、ガムを噛むなども一つの方法になります。

④ 呼吸と垂直方向の運動

腹式呼吸

腹式呼吸は腎の機能を高めると考えられています。また、階段の上り下りやスクワットなど、垂直方向の運動も推奨されます。

東洋医学では、加齢により腎の力が弱まると、重力に抗う力が低下すると考えます。腰が曲がり、前かがみになっているお年寄りを見たことがある方も多いと思いますが、姿勢を保ち、重力に負けない動きを意識することが腎を養うことにもつながります。

ここまでご説明したとおり、東洋医学の世界観では腎を高めることが中心的な考え方になります。腎が充実していない腎虚の状態は、腎を高めることで改善が期待できます。

私たち鍼灸師は、鍼灸で腎の働きを整えることを目指します。それに加えて、漢方や食養、呼吸、垂直方向の運動を組み合わせることで腎をはさらに高められると考えています。

西洋医学的な視点で見ると

これらの取り組みは、西洋医学的に言えば、末梢循環の改善や自律神経のバランス調整といった言葉で説明できるかもしれません。

しかし、東洋医学の立場では「腎虚の改善」という表現になります。

鍼灸によって体全体のバランスが整った結果として、eGFRに変化が見られるケースもあります。

まとめ

元気な夫婦

当店には腎臓の数値が悪い方も多くいらっしゃいますが、そういった方々が鍼灸によって安定傾向に向かうケースを多く経験しています。

eGFRが低いと言われた場合は、まず病院での管理が最優先です。そのうえで、体の機能を高める視点として東洋医学を取り入れることは一つの選択肢になります。

腎臓は一度機能が低下すると回復が難しい臓器とも言われています。だからこそ、西洋医学で負担を減らすことと、東洋医学で機能を高めることの両面から考えることが大切です。

くり返しになりますが、病院での管理を基本としながら、東洋医学を組み合わせることが望ましいと考えています。