東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。今回は「いつからガンが増えたのか?」についてお話ししたいと思います。
日本国内ではいつからガンが増えていったのか、またその原因についてのお話になります。もちろん、私はいち鍼灸師であり医師やガン専門家ではないので解釈の違いがあるかもしれません。しかし、東洋医学の観点や歴史的事実をふり返りながらガンについてお伝えしたいと思います。
【動画解説】いつからガンが増えたのか!?
西洋医学でみるガンの原因
まず、西洋医学ではガンの原因をどう考えているのかについて、ガン専門医の佐藤典宏先生が書かれた『専門医が教える最強のがん克服大全/佐藤典宏 (著)』を参考にみてみましょう。この本によると、限定はできないとしたうえでガンの原因と考えられるものは下記のとおりだそうです。
感染 | 16% |
喫煙 | 15% |
飲酒 | 6.2% |
食事関係 | 3.6% |
運動不足 | 1.5% |
その他・原因不明 | 57.1% |
このほかにも老化、化学物質、紫外線や放射線、ストレスなどもあげられていますが、科学的な発想では原因は限定できず、さまざまな要因が組み合わさってガンになると書かれています。
この西洋医学の考え方をふまえた上で、東洋医学的には食事が非常に重要だと考えます。ですので、食事関係の3.6%に対しては「本当かな?」と思ってしまいます。ここからは西洋医学とは違った観点からガンの原因を考えていきたいと思います。
終戦10年後から急増したガン
まず歴史的にみると、終戦の年である1945年以前の1920年代、1930年代の日本にはガン患者はあまりいなかったそうです。もちろん、検査技術の差があるためガンがみつけられなかった可能性はありますが、統計的にはガン患者はあまりいなかったとされています。
その後、1945年の終戦を経て10年後の1955年には日本人の死因順位は下記のとおりとなりました。
1位 | 結核 |
2位 | 脳血管障害 |
3位 | 肺炎 |
4位 | 胃腸炎 |
5位 | ガン |
1955年になり5位にガンが出てきましたが、今現在はガンが1位です。2024年の死亡順位は下記のとおりです。
1位 | ガン |
2位 | 心疾患 |
3位 | 脳血管障害 |
4位 | 肺炎 |
5位 | 事故 |
厚生労働省のホームページなどをみていただくとわかりますが、1920年、1930年代にはいなかったガン患者は終戦10年ほどから急激に増加し続けています。このガン患者の急激な増加には食生活の変化が関係していると私は考えています。
1945年を境に起こった食の変化
食生活の変化を示すものとして縄文時代から現代まで日本人がどのようなものを食べていたのかが記された資料があります。ここには主な献立として縄文時代はどんぐり・玄米など、弥生時代には玄米・ハマグリの塩汁など、古墳時代には玄米・野菜などと現代までの食事の変遷が書かれています。
この資料によると1945年までは野菜のみそ汁、たくあんなどの「ひらがな」の食べ物、つまり和食が並んでいます。しかし、1945年を境にスープ、スパゲッティ、ハンバーグなどの「カタカナ」の食べ物が出てきており、加工食品の氾濫と書かれています。
このような食の変化は1945年の終戦以降に行われたGHQの政策によるものでした。日本人からコメを奪いパンを与え、みそ汁を奪い牛乳を与え、マーガリンを食べさせることでGHQは日本人の食生活を変えてしまったのです。
GHQによる愚民化政策
また、もともと日本人は油をあまりとっていませんでした。摂取していたのは魚の脂くらいのものであり、日本食には油はあまり使われていません。食後に皿洗いをするとわかると思いますが、和食の場合はあまり油がついていません。しかし、欧米化の進んだ現代の食事の場合、皿洗いをすると多くの油がついています。
GHQによる食の欧米化は愚民化政策のひとつだったと考えられます。2度と日本人が欧米人に逆らわないように行われたさまざまな政策のひとつに食の政策があったわけです。その後、加工品や添加物なども氾濫し、ますますガン患者は増えていきました。
食生活の変化に対する拒絶反応
冒頭に紹介した佐藤先生の本では食事関係はガンの原因の3.6%とされていましたが、私の感覚では食事関係が占める割合はかなり高いのではないかと思っています。
日本人は縄文時代の1万8千年ほど前から伝統的に同じようなものを食べてきましたが、1945年を境にガラッと変えられてしまいました。これでは体が拒絶反応を起こしたとしても不思議ではありません。
日本人にはグルテンに適用できない人も多いです。さらに私は牛乳を飲むと下痢をしてしまいますが、これは牛乳を飲んできていない日本人には牛乳を分解する酵素のラクターゼが少ないためです。このように日本人の体にとってふさわしくないものがあふれ始めたこともガン患者増加の原因といえるのではないでしょうか。
日本は食品添加物大国
これに加えて、日本は世界的にもトップクラスの食品添加物大国です。日本では1500種類以上の食品添加物が認可されていますが、アメリカは約133種類、ヨーロッパは約80種類、北欧では約20種類だそうです。この現状からわかるとおり、日本の食品添加物の認可数は世界でも突出して多いです。
人の体は口にするもの、つまり食べ物でできています。ですので、この食品添加物の認可数の多さも日本でガン患者が増え続けていることに関与しているのではないかと思います。
食の重要性
私は東洋医学専門の鍼灸師なのでガンについて偉そうに語ることはできません。しかし東洋医学的にみると、やはり食べ物は非常に重要です。
ガン専門医が本に書いている以上に食事関係はガン患者の増加に関与しており、さらにその中でも1945年以降の食の変遷がかなり大きいのではないかと感じています。