
東洋はり灸整骨院の石丸です。
前回に続き、岡本裕先生の本(『薬を飲む人ほど早死にする30の理由』日本文芸社)の内容にのっとってお話しします。
薬を飲む人ほど早死にする理由⑤ 解説動画
医療業界の戦略
医療業界は、病人を増やさないと成り立たないものです。患者さまは、医療業界にとってのお客さま。
医療費がこの50年ほどで恐ろしい増加を続けているのも、医療業界の戦略によるものなのです。
高血圧の基準
2004年には、高血圧の基準が160から140に変わりました。2004年のある日を境に、昨日まで高血圧ではなかった人が高血圧だと判断されるようになったのです。
この判断基準の変化で、薬の売上は2,000億円から1兆円、つまり5倍にも増えたそうです。ある医師によると、この基準を決定した大学の教授11人には製薬会社から14億円ものお金がわたったとのこと。
判断基準と患者数
このように、医療業界では、判断基準を変えることで患者さんを増やすことができます。
統計を採りさえすれば、どのような数値に分布しているかも一目瞭然。数値そのものを操作し、優位性などを示して判断基準を変更すれば、薬の売上も爆発的に上がるわけです。
薬と税金
薬を多用することで、皆さまの健康が損なわれるだけでなく、私たちの税金が無駄に使われることになります。私自身も、税金を払っている一納税者として、怒りを覚えます。
医療の本質は、きちんと患者さんのお悩みを解決し、病人を減らすこと。病人を減らすことは、医療費の削減にもつながる。そういった正しい方向へ進めていかなければなりません。
薬が病人を増やす?
薬が病人を増やすとはどういうことか。その一例を挙げてみましょう。
高血圧の方が処方された降圧剤を飲むと、血流が悪くなり、頭がぼんやりしてくる場合があります。すると次第に認知症のような症状が出て、今度は認知症の薬が必要だということになる。
認知症の薬を服薬することで、今度は嘔吐と下痢の症状を訴えることに。すでに、降圧剤を飲み、認知症の薬も処方されている方が、次に嘔吐と下痢に関する薬を服用することになるわけです。
薬の数が増える一方で、改善せず、社会保障費は膨らむ……。医療業界は病人を増やさなければなりたたないという原則を実践しています。
しかも、このケースは、高血圧に関してだけのこと。他の症状をこの方が訴えた場合にも、こうしたことは無数に起こりえます。これはもう日常茶飯事だと言ってよいでしょう。
患者側も賢くなろう!
社会保障費を増やさず、患者さまを健康にするには、根本治療をする他はありません。生活習慣を改善したり、東洋医学的な施術によって、薬を飲まなくてもよい身体をつくり上げることです。
患者さまが食い物にされる医療、薬でお金をもうける医療は間違っています。今がそういった現状にあるということを、患者さま自身が認識し、取捨選択していただきたいと思っています。
岡本裕『薬を飲む人ほど早死にする30の理由』日本文芸社